4年 車いすバスケットボール

 11月20日(水)4年生は,車いすバスケットボールの体験学習を行いました。講師は,車いすバスケットボール男子日本代表で2004年アテネから5大会連続でパラリンピックに出場し,2021年の東京パラリンピックで銀メダルを獲得した藤本怜央選手です

 はじめに藤本さんは,小学3年生の時に交通事故で右足の膝下を失ったことや,中学校や高校では義足でサッカーやバスケットボールをしていたこと,その後車いすバスケットボールと出会い,その魅力に魅せられ今まで続けてきたことなど,自己紹介をしてくださいました。それから,普通の車いすとバスケットボール用の車いすを実際に見せながら,その違いや乗り方を教えてくださいました。

 次に,バスケットボール用車いすを10台用意してくださり,体験学習を行いました。全員が車いすに乗り,体育館を1周しました。スラロームするコースを通り抜け,最後に座ったままシュートをしました。もう少しで入りそうな子もいましたが,シュートを成功する人はいませんでした。

 休憩時間には,多くの子どもたちが藤本選手のところに集まりました。藤本さんは東京パラリンピックの銀メダルを見せてくださいました。子どもたちは,メダルを触ったり手に持ったりして,「メダルを触らせてもらったよ」「すごく重かったー」などと大はしゃぎでした。

 後半は,車いすバスケットボールの試合を行いました。1組5人,2組5人の10人で対戦し,全員が体験することができました。子どもたちは車いすの操作に素早く慣れて,ドリブルやパスを上手にできる子も見られました。全グループの対戦が終わった後,今度は藤本さん1人と代表10人の子どもたちが対戦をしました。応援する子どもたちの大歓声の中,白熱した試合が行われました。子どもたちも大変上手になって,藤本さんをブロックしながらゴールの近くにいる仲間にパスをし,見事にシュートし決めることも見られました。藤本さんは,ゴール下からものすごいスピードで子どもたちをかわし,あっという間にシュートを決めました。ゲームは3対3の引き分けでした。

 最後に子どもたちは,藤本さんに様々な質問をしました。藤本さんは,一人一人に丁寧に答えていました。私が特に印象に残ったのは,できないことがあってもそれでやめてしまうんじゃなくて,どうすればできるようになるか考えて挑戦することが大事だということ。全部を頑張らなくてもいい。自分が好きなこと,こうなりたいと思ったことを諦めずに頑張ることが大切だということをおっしゃっていたことでした。藤本さんは,片足を切断してもそれで困ると感じたことは全くなかったとおっしゃっていました。ポジティブな思考が,人生を明るく照らすのだと感じました。子どもたちに貴重な体験とお話をいただきありがとうございました。