6学年PTA行事「命の授業」

 718()6学年PTA行事で「命の授業」が行われました。講師は,メリーレディースクリニックの助産師である小野寺先生です。 

 小野寺先生は,助産師の立場から,性教育を通して人の誕生の尊さや命の大切さを多数の学校で教えてくださっています。この日の授業には,6年生の子供たちとその保護者,小中学校の養護教諭の先生,泉区役所家庭健康課の方も参加しました。 

 「いのちってすごい」というタイトルで,テレビで画像を写しながら講話をしてくださいました。まずは,命の始まりについてのお話でした。地球に生命が誕生したのが,約36億年前,サルと人が分類されたのが約500万年前,皆さん一人一人がずっと昔から命がつながって今ここにあること,先祖のだれか一人でも欠けたら,今ここに存在しないこと,だからこそ,かけがえのない命なのだと教えてくださいました。 

  次に人の命の誕生についてお話をしてくださいました。どうやって精子と卵子が結びついたのかを伝えたあと,お母さんの子宮の中での子どもの成長の様子について詳しく教えてくださいました。0.1ミリだった受精卵が,米粒ぐらいになり,小豆大になり,心臓が動き始め,お母さんも赤ちゃんの存在に気付くこと,徐々に顔や手足も分かるようになること,胎盤を通して赤ちゃんに酸素や栄養が送られること,母乳やミルクを飲むために指しゃぶりをして練習することなど,イラスト画像を見せながら教えてくださいました。 

 陣痛が起きていよいよ赤ちゃんが生まれるときの様子について,赤ちゃんの人形とお母さんの骨盤の模型を用意して,詳しく説明してくださいました。赤ちゃんは生まれるときに首を曲げてあごを胸につけ,頭蓋骨を重ね合わせて頭を小さくすることや出口の形に合わせて体を回転させることなど,お母さんと赤ちゃんの共同作業で尊い命が誕生することを教えてくださいました。そして更に,陣痛が始まってから赤ちゃんが生まれるまでの様子や生まれてきたことを家族の皆が喜んでいる様子をビデオ映像で見せてくださいました。 

 最後に,小野寺先生は,性行為は命が始まることだから幸福な未来のために責任を持つこと,妊娠の仕組みと避妊の知識を持つこと,性感染症から身を守る知識を持つこと,自分と相手の心と体を大切にすることを子供たちに伝えてくださいました。 

 子供たちは,授業後次のような感想を書いていました。「生まれたときから大切にされて,今家族といられることはものすごく幸せなことなんだと感じました。」「お母さんが私を生むためにすごくがんばってくれたんだなっていうのがあらためて分かりました。命の重さ,大切さに気付きました。これからは自分のことを大切にして過ごしていきたいです。」「お母さんががんばって生んでくれた命だから,これから辛いことがどれだけあってもちゃんと生きようと思いました。」「生まれる赤ちゃんも生むお母さんもがんばっていることが感じられました。お母さんに感謝を伝えたいです。」「命がどれほど大切なものか改めてよく分かりました。子どもができたと分かったときとてもうれしかったと思うし,生まれてきたときも色々こみ上げてくるものがあったと思います。」「じん痛はつらそうでした。だけどその痛みにたえて生まれてくる子どものためにがんばっていてすごいなと思いました。じん痛の痛みなど忘れてうれしくて泣いているのを見て私たちはとても愛されているんだなと思いました。」

 どの子も,小野寺先生の性教育の授業を通して,命の大切さや尊さを学ぶことができました。子供たちの心を動かすすてきな授業をしてくださり,ありがとうございました。